mushroom on the poolside

女の子はお砂糖とスパイスでできてない 

下北沢の夜

f:id:mushlee:20140916174921j:plain

  

下北沢に住んで今年で5年目になる。

この街に住もうと決めたのは、ライブハウスと音楽スタジオがいっぱいあったから。

 

借りた部屋は、築年数40年超えの、見た目はボロい木造アパートで

トイレが和式だけれど、

雨が降ると壊れた雨樋が バダバダバダとうるさい音を立てるけれど、

白い壁と、ブルーグレイに塗られた柱に一目惚れをして「ここに住む!!」と即決した。

友達や家族は口を揃えて「ボロいね・・・」というけれど、私自身はかなり気に入っているのだ。

地震がきたら潰れるやろなぁ?と思うけれど・・・なかなか引っ越す気にはなれない。

女子ならマンションの方がセキュリティー的にもいいのだろうけれど、鉄筋の建物は なんか壁が分厚すぎて、部屋ががっちりしすぎていて、四方をボディービルダーに囲まれているみたいな、見えない力にに常に圧迫されているみたいな気分になるから苦手なのです・・・

 

電気屋以外は結構何でもある

ライブハウスとスタジオは多いのに楽器屋は少ない

雨があまり降らない(主観)

猫が似合う(主観)

住宅街は道が細かくてしかも曲がったりするから感覚で進むと迷う。

駅から徒歩15分の自分の家に帰るのに2時間かかったことがある・・・

きっとどこかで時空の歪みが生じたか、妖精さんの仕業である。

 

都会では、綺麗な星空は見られないけれど、この街は少しノスタルジック?だからか「星がみえない」と文句を言うことが少なくなった。

でも、相変わらず東京の空は狭い。

 

今は新しくなってしまったけれど、

下北沢駅小田急線と、井の頭線のごちゃっとした迷路みたいな構内も洞窟探検をしているみたいで好きだった。

 

例えば、散歩をしていて、いつもは目につかない路地をなんとなく曲がって見ると

迷い込んだ街。 っていう設定が似合うと思う。

 

ココアじゃない"ホットチョコレート"がちゃんと出てくる 喫茶店

ランプがいっぱい吊るしてある バー

特別美味しいわけではない 行きつけのラーメン屋

ぷらっと立ち寄る雑貨屋さん

決まってハシゴする古着屋

錆びたトタンと看板

密集する店舗

石畳

集合場所のハンバーガー屋

練習スタジオ

長電話しながら歩く緑道

 キラキラの交差点

 

お気に入りは増えていく。

 

いつか、故郷で過ごした年月より

下北沢で過ごす時間の方が多くなるんだろうか?

 

下北沢は好きやけど、それはちょっと寂しいなぁ・・・

 

ちょっとセンチメンタルになりながら 

ぽてぽて と初老のアパートに帰る。