mushroom on the poolside

女の子はお砂糖とスパイスでできてない 

名状し難い聖域のようなもの

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駅から徒歩8分の職場までの 早い段階・・・
というか駅前の横断歩道の信号待ちで
あまり関わりのない同僚が目の前に立っていることに気づいてしまった
「おはようございます」と爽やかな挨拶をし
「今日はいい天気ですね」とか「今日は涼しいですね」とか中身のない会話をしながら職場までの8分間の道のりを相手に気まずい思いをさせずにやり過ごすコミュニケーション能力など私は持ち合わせていない
「オハヨウゴザイマス。イイ天気デスネ。涼シイデスネ。」ここまでは言えても
そもそも相手のことをほとんど知らないのでその先何を話せばいいのか皆目見当もつかない 
お手上げである


敵との距離50cm もし敵が振り返れば一環の終わり・・・
月曜の朝からお互いに気まずい7分50秒を過ごすという大惨事は免れない

 

 

なので。なかったことにした。

 

 

あぁそうそう、それにアレだし 私、朝からうっかり餃子とか食べてしまったから無闇に人と会話してはいけない呪いにかかっているんだったし

 

まず、目の前の敵から距離を取り 日傘を差すJKの後ろに速やかに移動
その後も適度な距離を保ちつつ職場へと向かう
だが 問題が1つ 職場は5階
そこへ行くにはエレベーター若しくはその奥にある階段を使用するしか・・・
待ち状態の敵に追いついてしまう
どこかで時間を潰すか・・・職場の手前にあるコンビニはどうだろう
いや、あそこは危険だモブがいるかもしれない
それどころかタイミングが悪ければラスボス(社長)に出くわす可能性も否めない
クソ!!どうすれば・・・・

あ。外階段があるじゃぁないか!!
わははは 天は我に味方せり!!
と外階段を使用し事なきを得た。ということがあって

私は自分の生活圏内にmy聖域のような場所を作る癖?があるらしい
ということに気づいたのだ

前置きが長いが
雑居ビルの5階にある職場まで行くのにこの外階段を使うと
ビルの裏に周り、ゴミ置き場を突っ切って、駐輪場を横切り、重い鉄の扉を2枚程開け、しかも6階から1フロア下るという大変な大回りになるため
同じ職場の人達はまず使用することがないと思う(というか内階段もあるため使用する必要すらないのだけれど)
しかし、私は結構な頻度でこの階段と踊り場を使用している

 

 

昼休みに本を読みたいとき
サボ 仕事中息抜きをしたいとき
理不尽なことを言われて心が腐りそうなとき
1人でお昼ごはんを食べたいとき

 

ひんやりとしたコンクリートの段差に腰を下ろし、狭い空を見上げる
手すりに寄りかかって向かいのビルで働く人々や
洗濯を干す主婦や学校帰りの小学生をぼんやりと眺める

 

状況は何も変わらないけれど自分をリセットするために必要な場所で
結構気に入っていた

だったのだけれど・・・
最近同僚Bにその場所を侵食されつつある
私が電話をしながら外階段の方へ向かうのを見かけたらしく
後日行ってみるといい場所だったので使っているらしい 

 
あぁ・・・うん そうだよねぇ・・・


あぁ困った・・・私は次からどこへ逃げればよいのか?
逃げ場というかシェルターみたいな ATフィールドみたいな?
他人はあまり侵入してこないでほしいですみたいな場所なんだけどなぁ

 

思い返してみれば実家や学校や前の職場でもそんな場所があった
自分だけのお気に入りの場所・・・

屋根の上
押し入れの中
がれきの奥にある原っぱ
倉庫の裏
屋上へ続く階段の物置と化した踊り場

 

できればmy聖域には1人でいたいが
そこを他人が通過したり 使用していることは全く苦にならず
むしろ積極的に挨拶をしていたくらいだが
知人がいるとなると話は別で
中の良い悪いは関係なく急に居心地の悪さを感じてしまうのだ


同僚Bとの共存を選択するか新たな聖域を開拓するか・・・


悩みどころである